「SP 野望篇」第23回東京国際映画祭 イベント&舞台挨拶
2010年10月26日
六本木ヒルズが大爆破! 火の海に!!
キャスト・観客が一体となり映画冒頭シーンを再現!
<左より、真木よう子さん、神尾祐さん>
いよいよ今週末に公開を迎える「SP 野望篇」。公開に先駆けて、現在開催中の第23回東京国際映画祭にて特別招待作品として上映され、主演の岡田准一さん、堤真一さん、真木よう子さん、松尾諭さん、神尾祐さん、波多野貴文監督による舞台挨拶が行われました。
また上映前には、実際の現場であり、映画の舞台ともなっている六本木ヒルズアリーナにて、約600名の観客の皆さんと、映画の冒頭に登場する爆破シーンを再現! 六本木ヒルズ史上最大規模の特殊効果に会場一帯が騒然となる中、火の海の中で劇中同様、真剣な面持ちで拳銃を構える岡田さんたちに、盛大な歓声が送られました。迫力満点のイベントと、笑いに包まれた舞台挨拶の模様をレポートいたします。
イベント(挨拶順)
岡田准一さん(井上薫役) |
日本の映画で、アクション映画というのはなかなか作られないんですが、そこを敢えて監督をはじめとするスタッフ・キャストで作りました。日本映画のために自分たちができることを考え、この映画を作りました。新しいアクション映画へのチャレンジとして受け止めていただけたら嬉しいなと思います。来年の「革命篇」もすごく内容の詰まった、重厚感のある作品に仕上がっています。そちらも楽しみに待っていただけたら嬉しいなと思います。 |
真木よう子さん(笹本絵里役) |
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すごく衝撃的なアクション映画が出来上がりました。劇場で観てください。今日は楽しみましょう! |
松尾諭さん(山本隆文役) |
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(なぜか紹介されただけで笑いが巻き起こり…)なんでここで笑いが起きたのかまったく分からないんですけど(会場笑)。(岡田さんから小声で「面白いこと言って」と言われ)え、面白いこと(笑)? 面白いかどうか分からないんですけれど、僕の夢によくサモ・ハン・キンポーが出てくるんです(会場笑)。それでいつも話しかけるんですけど、無視されるんですよね。でも、一昨日見た夢では、初めてサモ・ハン・キンポーがこちらを向いてニコッとしてくれたので、「『SP 野望篇』が、うまくいくんじゃないかな」と、朝目が覚めた時に思いました。皆さん、公開を楽しみにしていてください。 |
神尾佑さん(石田光男役) |
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今日はありがとうございます。この場に呼んでいただいて本当に光栄です。皆さんと楽しい時間を過ごしたいと思います。 |
MC: 岡田さん、足掛け7年の準備期間、そして8カ月に渡る長期の撮影でした。公開までいよいよあと4日となりましたが、今のお気持ちはいかがですか?
岡田さん:
やっと観ていただけるという気持ちです。監督やみんなと、緊張しながら30日を迎えたいなと思っています。
MC: 楽しみ以上に緊張ですか?
岡田さん:
いやあ、複雑な気持ちなんですよね(笑)。みんなで作ってきましたけど、公開されれば観ていただいた皆様のものになっていく訳ですから。今日こうして集まっていただいた皆さんが、「SP」を育てていってくれたら嬉しいなと思います。
MC: 今日は東京国際映画祭ということで、海外のバイヤーの方の注目も集まっているそうですが、そういった方々へ向けてメッセージをいただけますか?
岡田さん:
やっぱり日本では現代モノのアクション映画ってなかなか作られないんですけれども、『日本映画の力になれることはなんだ?」ということでこの作品を作ったので、ぜひそういう気持ちも感じてもらえたら嬉しいです。日本映画の新たなチャレンジとして受け取っていただけたら嬉しいなと思っています。
MC: 今年は「龍馬伝」から「SP」まで、多彩な一年だと思うんですが、真木さんにとって「SP」とはどんな作品ですか?
真木さん:
ドラマの時から3年間も一つの作品に寄り添うというのはなかなかないことですし、キャスト・スタッフすべてが作品をこれだけ愛しているというのもなかなかないことなので、私にとっても、全員にとっても、本当に特別な作品ですね。
MC: 松尾さんから見て、ここは見逃してほしくないというポイントはありますか?
松尾さん:
やっぱり僕と、真木ちゃん演じる笹本のアクションシーンですね。また叩かれるところがあるんですが、そこは映画ということで、かなりの大迫力…になってますから。監督、スケールアップしてますよね?
波多野監督:
ええ(笑)。
MC: あれはやはり真剣に叩かれているんですか? 痛いんでしょうか?
松尾さん:
真剣は真剣ですが、痛いというよりも、僕はそういう時は気持ちよくなるので。あ、変な意味ではないですよ。芝居の中での高揚感ですよ(会場笑)。「キターッ!」みたいな感覚です。
MC: 皆さん、本当に仲が良いなと感じるんですが、神尾さんから見て、チームワークの良さを感じるエピソードはありますでしょうか?
神尾さん:
テレビドラマから始まってすごく長い間、同じ時間を過ごしてきてますからね。でも、割と自然に仲良くなったというか、カメラの回っていないところでも警護課第四係の雰囲気ができあがっていったという感じですね。松尾くんのiPhoneを岡田くんが勝手に使うとか(会場笑)。
松尾さん:
仲がいいからなの(笑)?
岡田さん:
(松尾さんのiPhoneの)暗証番号も知っていますから(笑)。
松尾さん:
あ、教えたんじゃないですよ。勝手に後ろから見たんですから(会場笑)。
岡田さん:
借りてゲームをやっていました(笑)。
神尾さん:
あと、(岡田さんは)スキあらば、誰かに技をかけて、破壊王みたいですよ(会場笑)。
岡田さん:
現場では「ジャイアン」と呼ばれてました(会場笑)。
神尾さん:
この間もキャンペーンの最後に、東宝の宣伝の方が首を真っ赤にしていて、「どうしたんですか?」と聞いたら、「(岡田)師範に…」と(会場笑)。それも、2名ほど(会場笑)。
MC: ただ、師範の免許を持っているので、いまやもう技をかけてもらいたいという感じですよね?
岡田さん:
そうですよ。その時も、「キャンペーンも最後なので技をかけてほしい」とリクエストされたからです。
MC: 波多野監督、30代の若き監督として大作を手がけました。公開4日前の今の心境をお聞かせいただけますか?
波多野監督:
「本当に皆様、お待たせいたしました」という感じです。でも、僕らは楽しんで作ってきたので、緊張もしますけれども、楽しみです。
■ ここで、映画冒頭の爆破シーンを、実際に撮影が行われた六本木ヒルズアリーナで再現! 高さ3メートルもの火柱と轟音が六本木の街に響く中、600名の観客の皆さんと一緒に、鬼気迫る緊迫のシーンを蘇らせました!
岡田さん:
皆さん、ありがとうございました! 30日から全国で公開になりますので、ぜひ広めていただけたら嬉しいです。「SP」をどうぞよろしくお願いします!
舞台挨拶(挨拶順)
岡田准一さん(井上薫役) |
こうして東京国際映画祭に「SP」を呼んでいただき、「野望篇」を上映させていただけて、光栄に思っております。今日はぜひ最後まで楽しんで帰ってください。ありがとうございます。 |
堤真一さん(尾形総一郎役) |
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この作品は、作家の金城一紀さんと岡田くんの執念によってできています。やっと出来上がって、皆さんに観ていただけることを心から喜んでいます。今日は最後まで楽しんでください。 |
真木よう子さん(笹本絵里役) |
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今までの日本映画にないぐらいの衝撃のアクション映画ができあがったと思っています。2部作になっていますので、この「野望篇」を観て、ぜひ「革命篇」も楽しみにしてください。 |
松尾諭さん(山本隆文役) |
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僕はよくサモ・ハン・キンポーが夢の中に出てくるんです。サモ・ハン・キンポーがレイモンド・チョウと一緒に撮影しているところに出くわして、「サモ・ハンーッ!」と声をかけるんですがいつも無視されるんですよ(会場笑)。だいたいその夢を見た後というのは、あまり良くないことが起きるんですが、一昨日、初めてサモ・ハンがこちらを見てニコッと笑ってくれたんです。それで、朝起きた瞬間に「あ、『SP 野望篇』はいける」と思いました(会場笑)。 |
神尾佑さん(石田光男役) |
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本当にこのような舞台に立たせていただいて光栄に思っております。皆さんの期待を裏切らない作品になっていると思いますので、楽しんでいってください。 |
波多野貴文監督 |
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このような舞台に立てて本当に嬉しいです。「SP」は、ハリウッドでも香港でもない、僕ら独自のアクション映画になっています。ストーリーも秀逸なものになっているので、楽しんでもらえると思います。よろしくお願いします。 |
MC: この舞台挨拶の直前にアリーナでイベントを行いました。映画冒頭の爆破シーンを再現したんですが、岡田さん、感想を聞かせていただけますか?
岡田さん:
1年以上前に撮影をしたのを思い出しましたし、本当に「SP」に期待してくださっているなというのを感じました。全国をキャンペーンでまわったんですが、皆さんの気持ちを感じたので、「SP」を育ててもらえたら嬉しいなと思います。
MC: 4日後にはいよいよ公開されますが、今どんなお気持ちですか?
岡田さん:
やっぱりすごく嬉しいです。映画は監督のものですけれど、ここから先は観てくださる方のものになるので、どんな反応が返ってくるのか、今は楽しみに待っている状態です。
MC: 数多くの話題作が上映されるこの東京国際映画祭ですが、なんと「SP」は前売りチケットが5分で売り切れる一番人気となりました! それを受けて、岡田さん、いかがですか?
岡田さん:
期待をしてくれているのかなと感じますし、日本映画では現代モノのアクションがなかなか作られないんですけれど、僕たちもそこを敢えて日本映画のために作ろうと、アクションを頑張りましたので、その思いが通じているのかなと思います。
MC: 皆さんが「撮影中は堤さんに和まされた」と仰っているんですが、堤さんにとってこの「SP」のメンバーはどういう存在ですか?
堤さん:
ドラマシリーズの時はみんなとずっと一緒にいたんですけれど、映画では実はちょっと別行動だったので、岡田くんやら松尾やらの僕に対する態度がだんだん冷たくなりましたね。
松尾さん:
いやいやいや…(笑)。
MC: いま名前が挙りましたけど、そこのところ、どうなんでしょう?
岡田さん:
いや、本当に僕らが苦しい時とか、突っ走って撮影している時に、堤さんがすごく冗談を言って現場を和ませてくれたりとかして、本当に何度助けられたか分からないです。
松尾さん:
確かに現場にいてくれてありがたい存在ではあったんですけれど、僕はちょっと軽くいじめらているようなところがありまして…。出番の前にこのジャケットがなくなったことがあって、「どこに行ったんや?」と思ったら、目の前にいた堤さんのマネージャーが着ていたんです(会場笑)。
MC: それだけ、皆さんのことを愛していらっしゃるということですよね(会場笑)?
<笑顔で質問に答える皆さん>
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堤さん:
いや、そんなには…(会場笑)。(松尾さんに)どうもすみませんでした。
MC: 真木さんのアクションも大変素晴らしいんですが、実は撮影中に岡田さんから指導を受けたそうですね。
真木さん:
岡田くんはとても丁寧で優しかったです。岡田くんはずっと「女性が格好良く見えないとアクション映画は良く見えない」と言っていたので、とても熱の入った指導でした。でも、できないとちょっと怖かったです(笑)。
MC: 松尾さんは「SP」にとってなくてはならない位置づけとなっていますが、松尾さんにとってこの「SP」はどんな位置づけにありますか?
松尾さん:
この作品を通してのスタッフ・キャストとの出会いや、辛いことを乗り越えてきた思い出は、僕にとっては宝物です。
MC: 神尾さんは空手の有段者でもありますが、神尾さんから見て、岡田さんの身体能力やアクションというのは、どのように感じていましたか?
神尾さん:
岡田くんは(カリ、ジークンドーの)師範ですし、師範になる前からも、日本の俳優の中で技術、スピード、そして知識はNo.1だと思います。岡田くんに匹敵する、あれだけのアクションをできる俳優はいないんじゃないかなと思います。間近でいた僕らはその凄さは分かっているので、ぜひ皆さんにもスクリーンから伝わるその凄さを味わっていただきたいと思います。
MC: 長い年月をかけてようやく作品が完成しました。正直、ここは辛かったというところはありますか?
波多野監督:
なかったですね。キャストの皆さんとはドラマから一緒ですし、スタッフもすごく支えてくれていたので、あまり辛いと思うこともなく、どちらかというと楽しんで撮れました。
MC: 東京国際映画祭で上映されるというのは、公開を迎えるのとはまた違う気分なんじゃないですか?
波多野監督:
すごく嬉しいですね。毎年、東京国際映画祭でどこかに座って観ていたので、ここに立てて、上映していただけることがすごく嬉しいです。
■ 最後に、岡田さんからメッセージが送られました!
岡田さん:
ドラマではできなかったことをやろうと、映画にしました。本当に迫力ある映像に仕上がっていると思います。「野望篇」はアクション、そして「革命篇」は“濃い”作品になっています。堤真一さんの尾形とか、いろいろな人たちの行動も気になる、本当に重厚感のある「SP」のラストにふさわしい内容になっています。「野望篇」と「革命篇」は、またちょっとタイプの違う作品になっていますので、ぜひ「革命篇」まで楽しんで観てください。今日は公開より先に観ていただけるということで、面白かったらぜひ「面白かったよ」と言っていただけたら嬉しいです。
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